実は飲食店で、英語が話せなくても、そんなに困らない
私の勤務しているレストランは、外資系商社が運営してますが、9名いるホールスタッフのうち、英会話ができるスタッフは、3人しかいません。
極まれに、営業中、英語ができるスタッフがいないことがあります。しかし、実はあまり困ったことはないんですよね~。何故か?それはおそらく皆さんもすでに経験があると思いますが、
まず一つの理由が、特にここ2年間はコロナの影響で、外国人旅行者がめっきり減り、お店に来る外国人のお客様は日本在住の方がほとんどどで、大体日本語がお上手だったりするんです。中には、日本が大好きで、日本語をしゃべりたい人はたくさんいますので、日本語で話してあげるのはかえって喜ばれます。
また、仮に日本語が話せない人にとっても、飲食店で食べたいものをオーダーする位なら、特に困らないんですよね。もし英語が必要な方なら、
”Do you speak English?”とか、
「エイゴ、ハナセマスカ?」と日本語で
聞いてこられます。
ここで
“Yes, I do. How may I help you?”
「はい。いかがなさいました?」
と、答えたいか。
もしくは、
“No, hold on please. I’ll get my colleague.”
「いいえ、少々お待ちください。(英語が話せる)同僚を連れてきます」
と答えたいか。
もちろん、前者です!
よね。
でも、、、英語が話せたらこんないいことがあります!
私がお店で英語が出来て良かったなと思う時は、以下のような時です。
- ニーズを聞いて、より良いサービスが出来る
- お店のおすすめ料理を食べてもらうことが出来る
- お客様の事情が、複雑な場合で伝えたい場合
- 観光客なら、困ってることや観光地について相談やアドバイスが出来きたり、お一人様の場合、おしゃべり相手になってあげられる
1. ニーズを聞いてより良いサービスが出来る
今はアレルギーをお持ちのお客様もいらっしゃるので、お料理に使われてる食材の説明をしたり、逆に食べられないものがないかを聞いてあげることが出来ます。
2. お店のおすすめ料理を食べてもらうことが出来る
それぞれお店には、コンセプトや看板料理があって、それがゆえにお店が繁昌しているものです。
こちらが意図しないものを、意図しない方法で食べたり飲んだりしていった場合、
そのお客様の満足度は低いかもしれません。
シンガポールの和食の懐石レストランで働いていた時に、
・鉄板焼き(お好み焼きを指している場合がほとんど)
・ラーメン
・鰻
・サーモン寿司
を食べたいというお客様がとても多かったです。
確かに、日本人がイタリアレストランに行ったら、ピッツアもパスタもあると思うのと同じで、和食だったらあるだろうという発想なので理解できます。
しかし、サーモン寿司に関しては、寿司は提供していたのにおいていませんでした。何故ならその時の板長は「サーモンは江戸前寿司じゃない」というこだわりを持っていたので、「うちにはありません」と伝えるのはとても大変でした。
またうちは懐石なので、基本コースを選んでいただくのですが、ときおり、フランス人などは、「アラカルトで良いです」と言って、Miso Soup (味噌汁)を最初や二番目に持ってきてとご注文される方もとても多かったです。フランスでは、スープは大体2番目に出てきますからね。ここでも、懐石料理とは?を説明して、懐石料理を楽しんでいただく必要がありました。
3.お客様のニーズが複雑な場合
シンガポールは多民族国家なので、様々な国のお客様を接客しましたが、日本人ほど食材のアレルギーはないものの、思想上、宗教上食べられない食材があるケースがとても多いです。
「ベジタリアン」と言っても、魚は食べれたり、逆に乳製品やチーズまでもダメという、様々なケースがありました。その説明をしたり聞いたりできると、お客様も安心で喜ばれました。
4. 観光客なら、相談やアドバイス、おしゃべりの相手が出来る
私が英語が出来ると分かると、観光客の方は、ここぞとばかりに、それまで困っていたことを私に聞いてきたりします。それは、次に行く目的地までの道順であったり、近所のお勧め観光スポットなど。時には、疑問に思っていた日本人の行動や習慣を質問されたり。そういった、お店とは関係ない雑談から、お友達になったりもします。